皆さんこんにちはコニタン(@koni_tama)です。
今年の春まで約2年かけて、福岡からバイクで日本を縦断し、その後、伊豆の田舎へ移住しました。
旅の簡単な経緯はこちら。↓
道に迷えど、足踏みをすれど、「容赦無く進む時の流れ」に抗うべく、ちょっとここらで、この濃い春を振り返ろうと思います。
下記の悩みや興味がある方の参考になれば幸いです。
・田舎に移住してみたい ・古民家に住んでみたい ・日本一周など長期旅をした後の生活が気になる ・田舎での仕事・可能性を知りたい ・これらの実体験を知りたい
伊豆に移住した経緯と、旅するような引っ越し。
実は私、信州の酒蔵で蔵人として働いている時は、「このまま大好きな信州で働こうかな」と思っていました。
…が、冬にふらっとバイク旅で訪れた伊豆で、出会った方とシェアハウスをすることになり、移住を早々に決定。春には本当に引っ越しを果たしてしまいました。
もちろん、いろんな心配はあったわけだけれど『仕事はとりあえず、行ってから考えよう。』という、いつにも増して波に乗るスタイル…!
いやはや、福岡に残してきた両親も超ド級の急展開にびっくり。(そりゃそうだ)
そうと決まれば引っ越しだ!
3月も半ばを過ぎた頃。冬仕事である蔵人の仕事が終わり、信州から伊豆へバイクと旅の荷物を移動させました。
※信州滞在中に車とバイクも増車していたので、運ぶためにトランポ2台で移動…!わけわからん状況。
更に伊豆から、実家の九州までステップワゴンに乗って下道自走。
途中、車中泊キャンプや、佐賀名物の「ドライブイン鳥」でご飯、長崎でちゃっかり池島廃墟観光を楽しむあたりが旅好きの性。
実家に着くや否や、荷物を4時間ほどでまとめて積み終わり、あっけなく人生初の引っ越しが終わりました。
私の家財道具一式を乗せて、仕事のために蜻蛉返りするシェアハウス仲間を先に見送り、私は1週間の実家滞在。
その後、新幹線で再び伊豆へ。ようやく新生活スタート。
あれからあっという間に2ヶ月が経ったのでした。
田舎で察したこと
身を持って分かったことは、
- 田舎は自分で仕事を作らなければいけない
- クチコミが異常に早い
- 気を抜くと植物と動物の勢いに負ける
- 人付き合い超大事、移住者同士の繋がりはもっと大事
- 今しかできない生き方
- 田舎だからこそ生まれる価値がある
ようするに、「日々戦い」だということ。
田舎は自分で仕事を作らなければいけない
ぶっちゃけ、「ここには」仕事がありません。
介護、ホテル従業員の二択がパート求人に載っているくらい。さらにコロナの影響で、ホテル従業員の仕事すらも減りました。
とはいえ今更、ただ単に時間を換金するだけの仕事はしたくない。なんのために全ての生活を捨ててバイクで旅に出たのだ。
幸い移住前に、信州でTwitterを通じて仲良くなった知人の紹介で、家のすぐ近くでボルダリングジム受付、キャニオニングアシスタントガイドの業務委託をさせてもらえることに。
さらに、福岡にいた頃web制作会社でプランナーをしていた経験と、その入社前に勉強したデザインを生かして、フリーランスのデザイナー、ライター。
もひとつおまけに、知り合いの民泊事業をお手伝いすることになりました。冬場は信州でまた酒蔵の蔵人をする予定です。
どれもまだ心許ないため、何本も収入の柱を立てることとしたのでした。
ここには「与えられる仕事」はありませんが、自分で掘って、作って、引っ張ってくることができれば、なんとかなりそうだと感じます。まだまだ収入の柱を増やすべく、奮闘中。
クチコミが異常に早い
仕事を増やして、なんだか急に忙しく走り回っていると、あちこちで「あ〜、あそこに引っ越してきた子ね」「あなたが噂の〜!」と声をかけられることが増えました。
私の写真付きで、引っ越してきた子がいるよとSNSにアップしてくれた人もいるらしいから驚いた。笑
さらには、「サイト作れるって聞いたけど、お願いできる?」と嬉しい依頼も飛び込んできました。
ただ、一緒に仕事をしている地元民の奥様によれば「コロナにかかって、それが広まって引っ越した人がいる」とちょっと怖い話も。そうやって、良いことも悪いことも、凄まじい速さで広まるのだな…。なるほど実感です。
気を抜くと植物と動物の勢いに負ける
現在、築100年近い古民家をDIYしたシェアハウスに住んでいます。
DIYは現在進行形、サグラダファミリアもびっくりの毎日トントンカンカン工事中。お風呂の蛇口が異常に硬かったり、一部床板が抜けそうだったり、網戸が破れていたり。基本的には、先に住んでいる男性2名が行っていますが、私も掃除やペンキ塗り、できることを手伝います。
しかしちょっと気を抜くと、すぐにカビだらけ、天井は虫だらけ、敷地は驚くべき勢いで生い茂る草木に飲まれる。
しかも畑や渓流もある敷地は1730坪!
草木が繁れば、虫も沸く。畑では、人生初のブヨに噛まれて足首がパンパンに腫れ上がり、二日歩くのも困難になりました。恐ろしい…。
当然、スズメバチやアシナガバチもあっという間に巣を作る!何度も、我が物顔で飛び回る奴らを殺しました。これは大自然との戦いなのだと知る今日この頃。
人付き合い超大事、移住者同士の繋がりはもっと大事
先ほど、早すぎるクチコミで仕事がきたと述べたましたが、 その要領で、ここでは技術を持った若者はよろづやになりがちです。専門店も少なく自分一人で完結できないことが起こる田舎では、人との繋がりが大事なのですね。
でも、本当に支え合えるのは「私も移住者なのよ」という人々。
最初の1ヶ月目は、頼れる人も少なく、生活に奮闘し疲れ、心身が参りそうになりましたが、移住者同士の繋がりが心の支えとなりました。地元マルシェのスタッフをした際知り合った奥様方、アウトドアガイドを通じて知り合った仕事仲間、そっと「最近みないけど大丈夫?」と連絡をくれた方もいました。
「それ面白そうね!」と便乗してくれるのも、いつも移住者たち。
田舎に移住した者同士だから分かち合えるモノがあるようです。
今しかできない生き方
コロナが流行ったり、バイク旅したり、田舎暮らしするとは思ってもみなかった頃。
「田舎の古民家で暮らしたいな」と口に出したことがありました。
誰だったか、もう思い出せないけど「そんなの隠居じゃん!老後にすることだよ〜」とかなんとか言われたのを覚えています。
私はその時、「老後まで待ってられるか!」と内心思いながら、そうだね〜と適当に流しました。
それがいつの間にか、今は田舎で暮らしている人生の不思議。
新しいことを始める、ましてや生活を「環境・人付き合い・仕事」全部変えるなんて途方もないエネルギーが要ります。
何をスタートするにもどうせ順風満帆には進まず、思いもよらないことが出てきて、その度に新しいスキルを身につけ、軌道修正をするのだから、早めに始めた方が良いと思います。
何事も、やってみないとわからないのだから。
アウトドアをすることが多いため日々衰える体力を感じますが、「今日が人生一番若い」時にして良かったと思います。
田舎だからこそ生まれる価値がある
今やっている事がいつまで続くかわからないですが、とりあえず「ここにあるもの」「ここに無いけど作れそうなこと」「いままでやったことあること」を掛け合わせ、全力で取り組んでいます。
そして感じたのが、「福岡で同じことをしても相手にされなかっただろう」ということ。
若者が少なく、仕事が少ないからこそ、私にもおこぼれのチャンスが巡ってきやすい。ここは希望の土地でもあるようです。
最後に
旅中、たくさんの田舎で滞在してきたことが功を奏し、「田舎暮らしはのんびりとしている」なんて全く思わないで来たのが良かったと思います。
かといって、「戦い」ばかりでもなく、仲間達と「予想外」を楽しみ、ドタバタの愉快な生活。
この先のことはわからないけど、今こうして生きていることが楽しいと思える、それで十分都会にいた頃より健康です。
これからも自分に素直に、心に正直に、一歩一歩選択して行きたいと思います。
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